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トピックス

初夏の昼下がり、武生高校のみなさんがお琴演奏会を開いてくれました。
総勢12名の武高生がそれぞれの琴を食堂に並べ、多くの曲を演奏してくれました。12台の琴が並ぶ食堂の画は壮観です。独特の音色ですが親しみやすいメロディで、思わず口ずさんだり、身体や手が自然と動いている方もいました。
もちろん後藤先生や顧問の先生の指導が素晴らしいんだと思いますが、若い生徒さんたちなのに演奏のレベルはとても高かったと思います。最後の曲などは、12台の琴が同じ琴線を奏で、感動的で拍手が鳴りやみませんでした。

そしてもうひとつ。この企画は、サンライフの入居者であるAさんがお琴を後藤先生に習っていることから毎年続けてきたのですが、Aさんが他県(娘さんのところ)へ引っ越してしまうため、そのお別れパーティでもありました。垂れ幕には「元気でね」と書かれ、最後の演奏をしたあとはお別れの手紙を朗読してくれました。
Aさんが入居して5年。いつも居室から琴の音色聞こえてきて、施設全体を良い雰囲気にしてくれました。施設長からは「最後の演奏は、今までで一番良かった」と感想がありましたが、心のこもった演奏だったと思います。武生高校や後藤先生との縁はAさんのおかげです。最後に、親戚の子から花束を受け取り、みんなでお別れの拍手を受けていました。遠い県外に行ってしまうのはさみしいですが、最後に素晴らしい思い出を残してくれて感謝でいっぱいです。向こうでも琴を続けてください。

武生高校のみなさん、顧問の先生、後藤先生、そしてAさん素晴らしいひと時をありがとうございました。


今月の勉強会は管理栄養士Nさんによる「食事介助」について。
そういえば先日、NHKの『プロフェッショナル』で経口摂取にチャレンジし続ける看護師さんの挑戦が放送されましたね。「食べる」意欲を引き出すために専門的な評価やリハビリテーションを続けること、そしてあきらめず支援するキモチさえあれば必ず「食べる」ことができる…という内容でした。とても共感できる番組でした。

今回の発表したNさんは管理栄養士、調理師の立場から食事介助について取り組んだことをまとめたものでした。介護職の一つの気づきを活かした事例で、ソフト食の形態を見直し、摂取量増につながった経験と、最近参加した「高齢者の食事介助」の研修で得た知識とをあわせた講義をしてくれました。

みんな興味のある内容だったのか、時間になると研修会場はいっぱい。医師、看護師、介護職はじめ多くのスタッフが実際に介助しあってみたり、ソフト粥の形態(改善前と改善後)を試食してみたりしました。咀嚼しやすい介助方法や飲み込む力を体験し、良い感想がたくさん挙がってきました。
最後に施設長から「この発表は外の研究発表で十分通用する、とてもまとまっていてわかりやすい良い発表でした」と高評価をいただきました。

Nさんはじめ厨房のみなさんの知識や技術、キモチはきっと利用者さんの「食べる」意欲を引き出してくれるでしょう。Nさんおつかれさまでした。


蕎麦打ち教室

サンライフ厨房が誇る蕎麦打ち職人(Tさん)による「蕎麦打ち教室」が開催されました。
施設やデイの利用者さんを対象に、実際にそば粉をこね、伸ばし、切る作業を体験しました。
本格的な職人の衣装に身を包んだTさんの姿はまるで本職のよう。私もやりたいとみんな競って体験していました。

昼食は打ったそばをメインにしたおろしそば定食。
お品書きには「生姜おにぎり、新じゃがとごぼうの煮物、アスパラとササミのマヨあえ、蕎麦茶プリン」
写真を見てください。美味しそうでしょ???本当に美味しかったんです。
Tさんと、作ってくれた厨房の皆さんに大感謝の日でした。


水墨画展示会へ

施設に入居されているTさんが主宰する水墨画展が「ギャラリーしくら」で行われました。
毎年多くの生徒さんと展示会を開催されていましたが、昨年末、脳梗塞から重い麻痺が残り治療やリハビリで大変な時期を過ごされ「今年の展示会はいけないかもしれない」と半ばあきらめていたそうです。しかし、ご本人やご家族の努力の甲斐あって、無事退院され、展示会初日に顔を出すことができました。
会場に入ると多くの生徒さんから「先生」と呼ばれ、闘病やリハビリの大変さをねぎらわれていました。照れくさそうにしながら作品を眺めるご本人の姿がとても印象的でした。
左半身の麻痺は重く、今後もさまざまな支障が予想されますが、ご本人は「来年の展示会に作品が出せたら」と前向きな目標を語っておられました。本当につらく厳しい現実があるなか、あきらめず挑戦しようとする姿勢に胸を打たれます。これから多職種で、できる限りのサポートをしていきたいと思いました。


新人研修ウィーク


4月4日に始まりました新人研修が、15日金曜日のグループディスカッションと座談会でようやく終了しました。
「看護、健康管理」「アセスメント」「倫理」「就業規則」「福祉用具」などの充実した講義から始まり、高齢者体験や入浴介助の体験、地域の奉仕活動など体を使った実習を経て、他部門研修まで行いました。
毎年恒例となったこの3週間の新人研修は、一コマ一コマがみっちりで、新人のみなさんはとてもつらく、長く、本当に大変な3週間だったでしょう。しかし、1年後2年後に必ず「あれはつらかったなあ」とか「あれを耐えられたから」と必ず前向きに思い出すことになります。座談会でも1年前に同じ3週間の研修を経た先輩方から「去年の私たちは」と頼もしい経験談が語られてましたから。

サンライフの新人研修の良さは、講師役をリーダーや管理職だけでなく、1~5年目の先輩たちが担うところにあります。60分~90分のコマを担当するというのは本当に緊張するもので、与えられた講座のテーマをしっかり考え、資料をつくり、練習しなければなりません。しかしみんな「新人のみなさんのために」と仕事の合間をぬってつくりあげていました。オープン講座にしたので、新人以外も聞きに行くことができるので何コマか参加させてもらいましたが、多くがとても考えられたなかなかの講座になっていました。

これだけ集中してみっちり学ぶ時間というのは、この時期だけです。しっかり復習して、所属部署で実践できるよう頑張ってください。
そして来年は、もしかしたら講師になっているかもしれませんよ!!!


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