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看取り支援の感動

先週、平成21年に入居された方がホーム居室にて最期を迎えられました。享年95歳でした。
14年近く過ごされた方ですが、我々スタッフにとっても非常に印象深い素晴らしい方だったので、本当に寂しく思います。人間性にあふれ、ユーモアがあり、どのスタッフに対しても優しく(時には厳しく)人気のある方でした。

ずっとお元気で、毎日楽しい(笑いの多い)コミュニケーションが取れていましたが、冬に入るころから体調を崩され、疾患が見つかり入院されました。その治療が進む一方で廃用性症候群からか食事が全く摂れなくなり、ホームに戻って来られました。
14年間のほとんどを、元気に過ごしてこられたため、退院(帰所)して1か月間、徐々に衰弱されるご本人のケアには多くの葛藤がありました。言葉や反応が少なくなるプロセスを受け入れつつ、できる限りのことをして差し上げたいと思う気持ちがその葛藤を生んでいったのだと思います。
幸いご家族のご協力も得られ、最期に向かうなかで何度も面会に来てくださり、沢山の時間を過ごしてくださいました。しかし、先週その最後の面会の最中に、ご家族とスタッフの言葉かけの中で、息を引き取られました。14年間のご本人の毎日、ご活躍をベッドサイドで語っている最中に死の瞬間を迎えたのは、悲しみや怖さよりも感動がありました。

ご家族から本当にたくさんの感謝の言葉をいただき恐縮しておりますが、我々こそご本人やご家族に感謝が尽きません。介護職主任から「死を迎える瞬間までケアできることは本当に貴重な経験で、喜びでもある・・・」「若手のスタッフはたくさんの葛藤を抱えたけれども、そのすべてが糧になり、成長につながる」と話してくれました。
これまでも40人近い方が、サンライフのホーム居室で死を迎えています。その一つ一つそれぞれに思いがあり、我々は家族とともに悩み、考え、学ばせていただきました。看取り支援は全て次のケアにつながっていると思います。今回もご冥福を祈り、そして心から感謝申し上げます。


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