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QOL向上企画


 今年の春、ある入居者さん(要介護5の方)が「結婚式に出席したい」と希望されました。様々な工夫と準備が必要でしたが、無事出席することができました。今もその時の表情や、感謝の言葉が忘れられません。
 この経験がきっかけになり「ご本人が望むことをできる限り実現する」ことを目標に、サンライフの事業計画に「QOL向上」が掲げられました。
 すると早速、先月末にある方のQOL向上企画が会議にかけられ、望んでおられたご実家にお連れすることになりました。
 その方はここ1年ほどメンタル(認知)面で様々な支障が出始め、特に2~3ヶ月はご本人も苦しまれている状態でした。ご実家には事前にお願いした知人(ご本人がとても慕っていた方)に来ていただきました。普段の会話にも支障が出始めていましたが、車が実家に近づくにつれ「ここは〇〇さんのお家」「ここは昔からある〇〇」などとはっきりとした口調に変わられ、知人に再会した時などは、涙ながらにしっかりした挨拶をされていました。たまたまお隣さんが偶然気づかれ、「よく帰ってこられて」と握手し、ここでも嬉しい涙があふれていました。この瞬間は以前の元気な状態に戻られ、医学や科学では説明できないとつくづく感じました。 
 数日たった今も、写真を見ると思い出されています。また、ご家族に報告すると、「これだけ元気になるのなら」とお孫さんを交えた里帰りを企画してくれることになりました。QOL(生活の質)を真剣に考えることが、リハビリテーションの大きな柱だと実感した出来事です。


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