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平成31年に入り、1月中にお二人の方が最期を迎えられました。お二人ともに施設で(居室で)看取り支援をさせていただきました。
お二人とも、大変に思い出深く、職員としてたくさん勉強させていただいた方でした。
お一人は今年105歳を迎えるはずだった方で、平成16年にこの施設が開設した年に入居され、14年間にわたって入居してくださった方でした。職員も未熟で、施設としてもまだヨチヨチ歩きだった時期から、利用者というよりも、まるで職員のように一緒にいろんなことをつくりあげてくださった方だと思います。様々な出来事を共有し、最期までいろんな指導をしてくださる人間味あふれる方でした。
もう一人は、2年前に「事例研究発表」として当施設での支援内容を全国で発表したときのモデルとなった方です。脳血管障害による重度の機能障害を負いながら、趣味である水墨画や写真をあきらめない方で、この方の意欲に動かされた職員も多かったと思います。80歳代後半になっても、できないことが増えても、いつでも趣味を楽しみ、ユーモアを忘れず、常に前向きに過ごす人格者でした。
お二人ともに、この施設を気に入ってくださり、病院ではなく施設での最期を望んでくださったことを本当にうれしく思います。ご家族、ご親族からのあたたかい感謝の言葉は、我々の心に本当にしみるものでした。看取り支援は、そのプロセスに不安や怖さがあるものですが、どの職員も最期の瞬間を迎えたときまで冷静に、落ち着いた気持ちでケアすることができました。常に、ご本人ご家族があたたかく、信頼関係を築いてきたからだと思います。
最期を迎えられた方には、必ず「思い出アルバム」として、撮った写真をまとめてお渡しするのですが、今回は特に印象深く、ご家族と一緒に多くの思い出を振り返ることができました。未熟で、至らないこともあったと思いますが、職員一同お二人から学んだことを次に活かせるように頑張っていきます。本当にありがとうございました。
*画像は今年のご来光で、写真が趣味のTさんが大変ほめてくださったものです。「こんないい写真はない」と何度も励ましてくださったことを思い出すと、涙腺が緩んできます。つくづくこの仕事していてよかったなあと思います。
明けましておめでとうございます。今年のお正月は、とても良いお天気です。
日の出時間にあわせて、最上階のベランダに行きますと、それはそれは素晴らしいご来光が現れました。8階から眺めるまちなか蓬莱町はしんとしながらもとても美しく、少しだけ積もった雪や、お寺の屋根、蔵の辻の風景などが芸術的にすら感じました。
お昼近くになると近くの総社に初参りに向かう人もいて、賑やかになってきて、良いお正月だなあと感じました。
昼ご飯のときに、撮影したご来光写真を早速プリントして、みなさんに見ていただくと、写真なのに手を合わせてご来光を拝んでくれる方もいて、とても嬉しくなる微笑ましい時間でした。その後は厨房からのおせち料理に舌鼓。みなさんも口々に「いいお正月やねえ」と笑顔ををみせてくれました。
今年はこの「初日の出」の恩恵をうけて、みなさまにとって良い一年になりますように心よりお祈り申し上げます。